ANK自己リンパ球免疫療法とは

ANK(Amplified Natural Killer)自己リンパ球免疫療法(通称、ANK療法)は、免疫細胞療法もしくは、活性化自己リンパ球移入法等と呼ばれる、がん治療の一種です。乳がん、前立腺がん、肺がん、胃がん、大腸がん、食道がん、腎がん、膵がん、肝がんなど、固形がんをはじめ、肉腫、ATL(成人T細胞白血病)などの白血病、あるいは悪性リンパ腫など、一般に「がん」と称される全てが治療対象となります。

まず、透析のような専用装置を用い、患者様の血液5〜8リットル相当を体外に循環させます。血液の大部分はそのまま体内に戻しながら、血液中のリンパ球を分離して集めます。採取されたリンパ球は、その日の内に、京都の培養センターに運ばれ、リンパ球に一部含まれている「がん細胞を傷害する能力が圧倒的に高いナチュラルキラー細胞(NK細胞)」を活性化しながら、同時にNK細胞だけを選択的に増殖させ、点滴で体内に戻します。

点滴によって体内に戻されたANK細胞の作用や影響は、

  1. 直接、体内のがん細胞を傷害します。
  2. 体内で、免疫刺激系のサイトカイン類を多種大量に放出します。
    そして、体内に沢山いる活性が低下しているNK細胞の活性化を促します。
  3. 活性化したNK細胞に誘導され、CTLというT細胞の一種も活性化され、
    がん細胞への攻撃に加わります。

NK細胞は、活性が高ければ、どのようながん細胞でも傷害します。これまで、高度に活性化された野生型の(人体から採り出したままの状態で活性化したもの)NK細胞に傷害されないがん細胞はみつかっていません。活性が高いNK細胞は、細胞内に大量の「爆弾」を抱え、素早くがん細胞を始末します。その攻撃力は、他の免疫細胞を全く寄せ付けません。ところが、大量の爆弾が、培養中に自爆を招きやすいため、培養の難しさも、他の免疫細胞や、活性の低いNK細胞を培養するのとは訳が違います。

人体から採りだしたばかりの「野生」のNK細胞を強く活性化すれば、数十種類のセンサーを細胞表面に発現し、これらを組み合わせて、がん細胞と正常細胞の様々な細胞表面物質の分布パターンの違いを認識し(つまり、「顔つきを見る」のです)、相手ががん細胞であれば、どのようなものでも特異的に(狙い撃ちで)傷害し、正常細胞は傷つけません。NK細胞の活性が低下してくると、傷害しないがん細胞の種類が増え、多くの場合、MHCクラスIという物質を発現しているがん細胞は攻撃しない、といった、NK抵抗性という現象がみられるようになります。

がんは、目の上の瘤であるNK細胞が眠るような環境を作り出しています(免疫抑制)。がん細胞が抗原性を変化させたから、NK細胞の攻撃を逃れているのではありません。実際、がん患者さんから採りだしたNK細胞であっても、体の外で強く刺激すれば、どのようながん細胞でも傷害する能力を回復します。がん抗原や、がんの情報を与える必要は一切ありません。目覚めさせれば、「生まれながらの殺し屋」としての本来の能力を取り戻します。

インターフェロンなどの免疫刺激系のサイトカイン類には、発熱作用があります。ANK療法では培養されたANK細胞を点滴すると、体内で強い免疫刺激を発動します。そのため、点滴毎に、発熱などの免疫副反応を伴います。治療強度の強い免疫治療を行い、体内の免疫細胞が活性化されるプロセスでは、必ず、免疫刺激系サイトカイン類が放出され、その結果として、免疫副反応を生じます。(どのような反応なのか、詳しくはお問い合わせください。)

ANK療法は、延命やQOL改善に留まらず、がんを「治す」ことを目的に開発されたものです。治療強度が強いために、免疫副反応があらわれますが、発熱など、いずれも一過性のものです。むしろ、治療を続ける内に、抗がん剤の副作用が緩和され、体調がよくなっていく傾向もみられます。

なお、日本国内では様々な免疫細胞療法が実施されていますが、ANK療法以外のものは、どれも治療強度が弱く、免疫刺激能力がほとんどないため、発熱などの免疫副反応をはじめ、点滴をしても、これといってほとんど何の反応もありません。ANK療法は、点滴の度に、何かが起こっていることを実感できる国内ではおそらく唯一の免疫細胞療法と思われます。ANK療法は他と全く異なるものですが、治療を受けようとお考えの医療機関が、ANK療法を正式に導入しているのか、他のものを実施しているのか、紛らわしい場合は、お問い合わせください。

(※)医学的には、「がんの治癒」は定義されていませんので、がんが「治る」という表現はできません、悪しからずご了承ください。

ANK療法の治療設計は、他の免疫(細胞)療法とは大きく異なります。
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ANK療法は医療行為ですので、治療をお申込いただくには、必ず、ANK療法を実施可能な医療機関にて、ご面談をいただく必要がございます。ANK療法担当医とのご面談は、早ければ早いほど、治療の選択肢が多くなります。

このサイトでは、免疫細胞療法の考え方、ANK療法の原理、標準治療や他の免疫細胞療法との違い、などを説明させていただいております。ANK療法を受けようとお考えの方で、「具体的に、どうすればいいのか」をお知りになりたい方は、ANK免疫細胞療法・治療の流れをご覧ください。