健常者の血液にウイルスを混ぜるなど、非常に強い免疫刺激をかけておき、がん細胞を投入すると、どんながん細胞であってもたちどころに傷害されます。
そして、それまで名前もついていなかったリンパ球の一種が「がん退治の本命」であったと特定され、自然免疫の殺し屋「ナチュラルキラー(NK)」細胞と名付けられました。
健常者の血液にウイルスを混ぜるなど、非常に強い免疫刺激をかけておき、がん細胞を投入すると、どんながん細胞であってもたちどころに傷害されます。
そして、それまで名前もついていなかったリンパ球の一種が「がん退治の本命」であったと特定され、自然免疫の殺し屋「ナチュラルキラー(NK)」細胞と名付けられました。
私達の体内では、がん細胞が毎日発生しており、「免疫監視機構」が、見つけ次第にがんを殺すことで、がんの増殖を抑えている、と考えられています。免疫が強く抑えられれば、がんはあっという間に憎悪し、免疫を強く刺激すれば、がんは消失することもある、免疫の状態が、がんの進行に決定的に大きな影響を及ぼします。
漠然と「免疫」といっても、がん細胞を攻撃する免疫細胞はごく一部です。免疫細胞の種類によって主な役割が異なっており、ほとんどの免疫細胞はがん細胞を傷害する能力をもっていません。感染症と闘うものなどが多くを占めています。免疫細胞療法の違いを整理する際、どの免疫細胞を用いるのかが重要です。
19世紀の終わり、Coley 氏が、がん患者を溶血性連鎖球菌(溶連菌)に強制感染させるという、かなり乱暴ながん治療を試みました。今日でも「コーリーの毒」という名前で知られており、免疫学においては「ウィリアム・B・コーリー賞」というものが存在します。
「免疫を強く刺激すれば、がんを叩ける」がん治療の重要な方向性を示しました。
がん免疫細胞療法には明確なエビデンス=臨床上の有効性の証明(実際に患者さんを治療して確認された効果証明)が存在します。これらを総合して免疫細胞療法が効果を発揮する条件が明確にされています。
1. 体外での培養によって、がん細胞を傷害する十分な活性をもつキラー細胞を十分な数だけ揃えること
2. 体内の免疫抑制を緩和する措置を行うこと