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よくある質問の詳細

ANK療法の不便な点は何ですか。

ANK療法を受けられる患者様にとって何が不便な点として考えられるでしょうか。

先ず実施する医療機関が限られ、近くにない場合は通院が大変になるかもしれません。

国内には様々な名称の免疫細胞療法が実施され、全国各地に治療クリニックがあります。
技術的な面や、科学的な根拠を踏まえて比較すると、ANK療法は他の免疫細胞療法よりもはるかに理に適っているように見えます。
では、なぜ数多くの他の免疫細胞療法が広く普及しているのでしょうか。

最大の理由は「手軽さ」です。

ほとんどの免疫細胞療法は、名称としてNK細胞、T細胞、何種混合、などと呼ばれていても治療手順はほとんど同じです。注射器で20ml、場合によって50ml位までの血液を採血し、ほとんどの場合、2週間培養します。培養といっても血液バッグに栄養や刺激物などが入った液体と細胞を封入して培養装置に静置するだけです。

一部例外はありますが、原則、患者様は2週間後の決められた日に通院し、培養細胞を点滴し、次回も続けるのであれば次回用の採血を行います。培養細胞の中にはNK細胞もT細胞も含まれていますので、これをどう呼ぶかは治療するクリニック次第ですが、共通しているのは点滴で体内に戻しても免疫副反応がほとんど見られないことです。

活性が高いNK細胞などを大量に体内に戻せば、体内で強い免疫刺激をかけるので発熱などの強い免疫副反応がみられるはずです。ほとんど反応がないということは、活性が高いNK細胞はいないのか、いてもごく僅かしかいないということです。NK細胞以外の細胞がいくらいても、がん細胞を攻撃する力はNK細胞に遠く及びませんので治療強度は弱いということになります。

それでも各地に普及したのは、注射器による採血、血液バッグにいれて培養器に置き所定の日数後に点滴するだけで、特に副反応もないので何もケアをすることはなく、手軽に実施できるからです。
治療も2週間に一回ずつであれば、週2回が原則のANK療法の4分の1のペースです。

ANK療法の場合は専用の分離装置を用いて数リットルもの血液からリンパ球を分離し、これを頻繁に顕微鏡検査を行いながらNK細胞のその時々の状態に合わせて培地を交換し、週に2回のペースで点滴します。
点滴の度に強い免疫副反応が起こりますので、特に初回点滴や二回目の点滴の時がそうですが、点滴を受けた日は仕事ができないという人も多くいらっしゃいます。
医療機関にとっても患者様にとっても、ANK療法は他の免疫細胞療法と比べて、とても「手軽」とはいえません。

費用についても、点滴一回当たりの費用はそれほど大きな差がないのですが、強い治療を集中的に実施することで進行がんに立ち向かうという設計のANK療法の場合、お申込みの治療回数分の費用として一度に数百万円円のお支払いとなります。

その点、他の免疫細胞療法の多くは2週間に一回の点滴の度に費用の支払いも可能です。

地理的条件、スケジュール調整、費用支払いのタイミング等に関しては、ANK療法は他の免疫細胞療法よりもご不便をおかけすることになります。

なお、樹状細胞療法や実際には樹状細胞を投与しているのですがNK-T細胞療法と称しているものもあります。これらはANK療法と同じ成分採血装置を用いて大量の血液を体外循環させます。理由は目的とする樹状細胞が血液の中にはいないため、大量に他の細胞を採取して、体外で薬剤刺激を加えて人工的に樹状細胞に変化(分化)させるからです。

大学などで盛んに研究されてきましたが、日米等で治験を行った結果はほぼ無反応でした。一部シプルーセルTという樹状細胞療法が米国政府の承認を取得しましたが、これは樹状細胞単独では効果がみられなかったため、NK細胞を加えた際に若干の効果がみられ政府承認に至ったものです。日本では樹状細胞単独では効果がないのであれば、と体内のNK-T細胞を刺激する信号物質を樹状細胞に反応させてから投与する方法も行われています。

確かに体内でNK-T細胞が増えることまでは確認されています。大学等で治験を行っているために(*1)知名度や信用が上がるのですが、治験の結果は実際に腫瘍が縮小した、とか明確な延命効果が確認されたというわけではありません。「良い結果が得られている」としているのは治験結果の解釈によるものです。

体内で一定以上にNK-Tが誘導できた患者様の方がうまく誘導できなかった患者様よりも生存期間が永かったとして、延命効果が見られているのかもしれないという推論です。これは正しいのかもしれませんし、あるいは、全く治療効果がなかったという推論も可能です。

単純に免疫抑制が弱かった患者さんは強かった患者さんよりも生存期間が永くなり(*2)、同時に免疫刺激を加えた際には免疫抑制が弱かった患者様の方がより活発にNK-T細胞も増殖できた、というだけのことかもしれません。今のところは因果関係の証明にはなっていません。今後の研究に期待します。


*1 ANK療法では一般診療開始前に京都の有力病院に委託し臨床試験を行っています。効果は確認されましたが、標準治療が不可か本人が拒否した患者様にANK療法単独で治療を長期間継続したものです。

実際に一般診療を開始すると抗がん剤等で体力も落ち、NK細胞も傷ついた状態で培養を始めますので臨床試験の結果と同じようにはいきません。
標準治療を受けられる前に培養した細胞を凍結保管することも可能ですし、標準治療のスケジュールを邪魔しないように点滴の時期を調整することもできます。
少しでも早いタイミングでの受診をご検討されることを願っております。

*2 進行がん患者さん体内のNK活性が高い(免疫抑制が弱い)ほど予後良好という報告はいくつかのグループから発表されています。

ANK療法実施医師が発表した文献にも非常に強い免疫抑制を受けている(がんは進行に伴い強く免疫を抑制します)進行がん患者でも、ANK療法によって健常者以上にNK活性が高まり、治療後も高値を維持していたケースでは長期生存を実現していることが報告されています。