TOP>免疫はがん治療の主役

健康な人の体内にも、がん細胞は存在すると考えられています。「がん細胞がいる」、「いない」が問題なのではありません。目に見える大きさの腫瘍があるかどうかも、実は、患者さんの生存率を決定付けるものではありません。大きな腫瘍であっても、転移し難いおとなしいタイプのものならば、手術で除去すれば治療終了です。逆に、画像診断で検出できなくても、転移・増殖能力の高いものは危険です。

「がんの勢い」と、がんの増殖を抑える「免疫の抑止力」のバランスがどうなっているかが、生死を分ける境となります。

標準治療は、「目に見える大きさの腫瘍を叩く」ことを目標に設計されました。「がん」という病気を、体のある一部分の問題と捉え、問題を取り除けばいい、という考え方です。さらに、エビデンスがあると言っても、考え方や目標が偏っていると、「エビデンスあり!(患者さんは亡くなりますが・・・)」というように、患者さんの生命にとっては、意味のないエビデンスを重ねるだけです。

大きな腫瘍を叩き、小さくした!短期的な効果をあげた!!と、思っても、局地的な戦果を挙げた、というだけで、患者さんの全身をみれば、免疫力が打撃を受け、基礎的な体力・生命力が低下しており、勢いを得たがん細胞は、猛烈に反撃を開始します。結果、再発・遠隔転移となり、標準治療では手に負えない状態に陥ります。標準治療では、末期進行がんを治すことは最初から想定していません。延命効果を目標にしています。ところが、限界まで標準治療を引っ張り続けると、免疫力、基礎的な体力・生命力も限界に達し、どんな治療法でも回復を望むことが難しくなり、がんそのものよりも、治療の副作用による衰弱死に至ります。

がんという病気を全身の病と捉え、がん治療の設計は、

  • 「全身に散るがんを叩くこと」
  • 「免疫力を維持・回復させること」
  • 「基礎的な体力・生命力を維持・回復させること」

これら3つの要素を同時に考慮すべきです。

そして、がん治療が目指すべきゴールは、「免疫力が、十分、がんの増殖を抑える状態まで回復すること」です。

  1. 「がん」は免疫病
  2. がんの増殖を抑える免疫監視機構
  3. 標準治療の限界
  4. 免疫療法のジレンマ 「コーリーの毒」
  5. 免疫療法の妥協
  6. NK細胞の発見
  7. LAK療法の誕生(アメリカ)