TOPがん治療の主役はNK細胞>転換期を迎えた欧米のがん治療

欧米では、がんの死亡率が低下傾向にあります。日本は世界で最もがん死亡率が高い最悪の国の一つとなってしまいました。
日本で抗がん剤といえば、化学療法剤とか、殺細胞剤と呼ばれる、正常細胞もがん細胞も区別なく、分裂中(増殖中)の細胞の遺伝子に傷をつけるタイプのものがほとんどです。欧米では、殺細胞剤の使用は主流ではなくなりつつあり、圧倒的にシェアが高いのが分子標的薬とよばれるものです。

かつて欧米では、がん特異抗原、つまりがん細胞だけに存在し、正常細胞には存在しない特定の物質を標的に、がん細胞だけを狙い撃つ治療法の探索が精力的に行われました。
結果、十分、顕著な標的として使えるがん特異抗原は見つからないのです。
腫瘍マーカーは、100種類近く実用化されましたが、がん細胞特有の物質は一つもありません。正常細胞にも、がん細胞にも存在する物質でありながら、活発に増殖中のがん細胞などから、千切れて血液中に溶け出してくる物質を、マーカーとして用いているものです。
さて、細菌特有の物質を標的に、細菌だけを狙い撃つ抗生物質は、人間の細胞を次々に殺傷してしまうようなことはありません。人間の細胞には存在しない明確な特異物質を標的に、薬剤を開発しているからです。もし、本当に、顕著ながん特異抗原が存在するなら、がん細胞を狙い撃ち、正常細胞には影響しない「特効薬」がつくれるはずです。
ところが、残念ながら、そのような薬剤は一つも存在せず、開発もされていません。

分子標的薬の代表的なものは、上皮組織(皮膚や内臓の外側を覆い、また、臓器内部のほとんども占めている組織です)特有の細胞増殖に関係する物質を標的にしています。そのため、正常な上皮組織にも影響は与えますが、免疫細胞は上皮組織ではないため、分子標的薬の直接の影響は受けません(血液のがんを標的とする分子標的薬は、免疫細胞に影響します)。

がんのほとんどは上皮組織由来です。上皮組織に、「増殖しなさいよ」、という信号を送る上皮組織増殖因子というのがあり、それを受け止める細胞表面のアンテナのことを、上皮組織増殖因子レセプターと呼んでいます。がんの中でも、特に危険なタイプのものは、上皮組織増殖因子のレセプターを正常細胞よりも過剰に発現している傾向があります。英語でEGFRと表記されるアンテナを過剰発現しているがん細胞は、隣接する正常組織を盛んに浸食し、どんどんその場で大きくなり、手術で取り除いたと思っても、近傍に散っていた分散がんが増殖し、再発や近傍への転移をしやすい傾向があります。

同じEGFRの仲間で、HER2と呼ばれるアンテナもあり、これを過剰発現するがんの場合、盛んに遠隔転移する傾向があります。標準治療だけでは完治せず、再発や転移を繰り返す予後の悪いがんが、過剰発現している代表的な細胞表面レセプターとして、EGFRとHER2が知られており、両方を発現しているものもあります。そのため、欧米の分子標的薬の開発は、この二種類のアンテナや、これらのアンテナと関連する物質を標的とするものに集中しています。

分子標的薬は、がん細胞の増殖にブレーキをかけるだけで、原則、傷害はしません。
実際に、臨床試験のエビデンスとしては、せいぜい2〜3ヶ月の延命効果を示しているに過ぎません。統計数値だけをみれば、分子標的薬は、それほど威力がないように、一見、みえてしまいます。がん専門医も、それほど切れ味はない、という印象をもつ方が多いようです。ただし、これには使い方の問題もあると考えております。

たとえば、強い増殖抑制作用をもつ分子標的薬を単独投与すると、薬剤自体に、がん細胞を殺す機能はないにもかかわらず、確率は低いながらも、腫瘍が消滅し、その後再発しない著効例がでることがあります。がん患者様体内にも、1000億個レベルのNK細胞が存在するのですが、活性が低下しているために、がん細胞を攻撃するスピードが落ちています。つまり、がん細胞を殺していないのではなく、がん細胞の増殖スピードに一方的に押されている、ということです。そこへ、しばらくの期間、分子標的薬が強力にがん細胞の増殖にブレーキをかければ、活性が低下したNK細胞によるゆっくりとした攻撃でも、腫瘍が消滅することは考えられます。残念ながら、そこまで分子標的薬の効果が持続せず、がんが全滅する前に増殖に転じるケースの方が多く、また、日本では、殺細胞剤を分子標的薬と併用することが多いため、肝心のNK細胞が殺細胞剤にやられてしまい、著効にはなりにくい状況となります。ANK療法を実施する場合、免疫系がん治療薬である分子標的薬を、殺細胞剤とは一緒に投与せずに、ANK療法と同時に併用することで、本来の効果を発揮できるような治療設計を行います。

さて、分子標的薬の中でも、抗体医薬品と呼ばれるものの多くは、増殖抑制作用に加えてADCC活性(抗体依存性細胞傷害活性)とよばれる機能をもちます。これは、体内のNK細胞が、がん細胞を攻撃する効率を高める作用のことです。世界の抗がん剤開発は、今や、がん細胞の増殖を暫くとめるだけで、その間に、NK細胞ががん細胞を狙い撃ちするのを助けることに懸けているのです。

残念ながら、日本の保険診療では、分子標的薬はほとんどの場合、殺細胞剤と併用されることが多く、折角のADCC活性をもちながら、肝心のNK細胞が殺細胞剤によって叩かれているため、本来の威力を発揮できません。

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