TOPANK免疫細胞療法 治療実績>ANK療法の治験について

米国NIHが実施したLAK療法は、明確な効果証明としてのエビデンスを確立し、ANK療法は、その米国法よりも、NK細胞の活性を高め、数を増やしたものですが、ANK療法そのもので、大規模な治験と呼べるものは行われていません。今後も、有効性を証明するエビデンスの構築に努めるのは当たり前ですが、患者様の命を助けることを優先に、「集学的な治療」を推進するということは、何が効いたのか証明が困難な症例になる、ということでもあります。

そこで、一人でも多くの患者様の命を助ける、ということと矛盾なく、有効性の証明を行っていくには、非常に特殊なケースについて、症例を集めていくほかありません。つまり、他の治療はほとんど存在しないか、現実的ではないタイプのがんにおいて、ANK療法単独を原則に治療するものです。具体的に、ATL(成人T細胞白血病)については、途中経過を書籍等で発表させていただいております。

ここで、治験の問題点や課題について、整理させてください。

本来、厳密な治験を行うには、まず「同じ症状」の患者さんを多人数集め、無作為に二つのグループに分ける必要があります。一方は「特定の治療のみ」、もう一方のグループは、「何も治療しない」で、数年以上、完全管理下においてデータを取り続ける必要があります。この間、他の治療は一切行わず、栄養状態その他の環境も同じにする必要があります。

ところが現実には、このような厳密な治験を実施することはできません。

  1. がん患者さんは、一人ひとり、症状が異なり、「同じ状態の患者さん」同士の比較ということができません。
  2. また、「命を守るため」様々な治療法を検討されたり、実際に受けられたりもします。他の治療法の影響を排除した厳密なデータを長期間取ることは、実際には不可能です。
  3. 患者さんは、何らかの治療を望まれます。何も治療を受けないで、データを取ることだけを目的に、長期間、完全管理下の入院生活に同意される方は、まずいらっしゃいません。

標準治療のデータ自体、科学的に厳密な効果測定、すなわち「標準治療を受けた」患者さんと、「何も治療を受けなかった」患者さんの予後を長期にわたり、完全管理下で追跡調査することはとてもできない相談なので、行われていません。標準治療を受けている患者さん同士の間で、治療法の組み合わせの相違や、従来法に新規の療法や薬剤を加えたか否かの違いによる「亡くなられるまでの月数の差」を「延命効果」として統計処理しているに過ぎません。しかも1〜2ヶ月の差でも「延命効果あり」と判定されています。

「進行がんは、標準治療では治らない」という大前提があり、僅かでも延命効果を狙うことが治療の目的とされているのが実情です。

免疫細胞療法について、患者さん個人個人の詳細な状況や条件を問わず、免疫細胞療法を受けられたか否かによって、患者さんを二つのグループに分け、両グループの余命の差を統計処理したデータが、国内の医療機関から発表されています。この場合、ある種の免疫細胞療法を受けられた方の中には、他の免疫細胞療法も受けられる方がいらっしゃるなど、特定の免疫細胞療法の延命効果を厳密に証明するものとは言えませんが、全体的な傾向として、免疫細胞療法を受けられる方は、そうではない方よりも、余命が延びる傾向があることを示唆するものと考えられるでしょう。

私どもは、延命効果も重要ながら、患者さんにお元気になっていただくのが切なる願いであり、ANK療法開発の目的でもあります。そのため、延命効果を治療の主目的とすることは本意ではありません。