TOP分子標的薬とANK免疫細胞療法の併用>抗がん剤開発における医薬品産業の新基本戦略

NK細胞が、がん細胞攻撃の主役
医薬品は、がんの増殖を抑える脇役へ
NK細胞を刺激するADCC活性をもつ抗体開発に注力
ポテリジェント技術により、ADCC活性が100倍強化される

キリンファーマ社は、協和発酵社を買収しました。協和発酵社は、世界の医薬品メーカーが重要視するポテリジェント技術をもっているからです。キリンファーマ社は、医薬品用の抗体を、短い開発期間で、コストを抑えて開発し、より安価に量産する様々な技術を蓄積してきました。欧米のバイオベンチャーに先行された抗体医薬品の分野において、抗体の制作技術で世界をリードする戦略を打ち出しています。協和発酵社の買収により、世界最強の抗体技術を有する企業となりました。

欧米の大手医薬品メーカーは、2010年中に分子標的薬(これは日本独特の言い方で、欧米では、BIOLOGICALSと言います。)の売上は、全医薬品の50%を越えるとされています。日本では、分子標的薬の売上比率は、2007年の統計で3%に過ぎません。完全に出遅れた日本の医薬品メーカーは、キリンファーマによる協和発酵の吸収合併以外にも、エーザイ、第一三共、武田、アステラス、大手各社とも数千億〜1兆円の予算を組み、欧米の抗体医薬品ベンチャー企業へ買収攻勢をかけています。

これからの医薬品の主要分野はリューマチとがん治療(いずれも免疫分野です)。
重要品目は分子標的薬。
がん治療のおける核となる技術はADCC活性やポテリジェント技術
NK細胞を刺激することが主目標となっています。

抗体医薬品が標的とする物質は、元々、正常細胞にも存在するものですので、通常、ヒトの体内で抗体がつくられることはありません。そこを何とか工夫して、一度、ヒトの抗原を標的に、異種であるマウスに抗体をつくらせてから、わざわざ、ヒト型の抗体に置き換える、などなど、大変な手間と技術、開発コストと開発期間を要します。最近では、いきなりヒト抗体をつくる技術も使われ始めています。抗体医薬品の最大の問題は、開発コスト、量産コスト、ともに低分子の化学合成された医薬品より桁違いに高い点です。米国では、二十数品目が承認され、160品目が臨床試験中ですが、日本で承認されたのは数品目に過ぎません。これは、厚生労働省の審査スピードの問題ではなく、国民健康保険制度のもつ構造上の問題です。つまり、薬価が高い抗体医薬品を次々に承認すると、国民健康保険の予算を著しく圧迫することになります。一方、米国FDAは、これまで高価な医薬品を次々に承認してきました。医療費を直接、支払うのは民間の医療保険なので、予算上の心配をしなくていいという立場だからできるわけです。ドラッグラグ、つまり、欧米で承認されている医薬品が日本では健康保険適用にならない、という問題は、各国の医療保険制度の違いに根本的な原因があるため、容易に解決されるものではありません。解決策の一つとして、個人輸入という方法があります。患者様が、個人輸入として欧米から薬剤を購入する(健康保険適用にはなりません)という、ものです。