TOP分子標的薬とANK免疫細胞療法の併用>抗体医薬品の大きな特徴、ADCC活性(抗体依存性細胞傷害活性)

抗体医薬品は、がん細胞と正常細胞を区別するものではなく、がん細胞にも正常細胞にも結合します。また、抗体が結合した、というだけでは、通常、何も起こりません。単純に、増殖因子のレセプターに抗体が結合することで、物理的に、増殖因子がレセプターに結合できなくするだけです。ところが、抗体の中には、ADCC活性をもつ特殊なものがあります。抗体医薬品を開発するプロセスにおいて、とにかくADCC活性をもつタイプを探します。このタイプの抗体が標的抗原に結合していると、NK細胞を刺激します。抗体が正常細胞に結合していても、NK細胞は見向きもしません。ところが、抗体ががん細胞に結合していると、NK細胞は、非常に効率よく、がん細胞を攻撃します。

分子標的薬はがんを攻撃できません。

ADCC活性をもつタイプの分子標的薬は、NK細胞によるがん細胞の攻撃力を高めることで、がん細胞の排除を狙います。世界の大手医薬品メーカーや、バイオベンチャーは、非常に低い確率でしか存在しないADCC活性をもつタイプの抗体を最優先で探します。NK細胞こそ、がん細胞を傷害する主役であることは周知の事実だからです。厚生労働省が承認した抗体医薬品の添付文書にも、抗体医薬品は、ADCC活性により、NK細胞の傷害活性を高めることで、抗腫瘍効果を発揮する、と明記してあります。

ポテリジェント技術というものがあります。ADCC活性をもつ抗体の一部分を少し削ることで、ADCC活性を100倍強くする、という技術です。協和発酵がライセンス権をもっており、2009年末時点で、世界の主要医薬品メーカー14社にライセンスの使用許諾を付与(販売)しております。