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2018年04月28日

  

えとせとら, くすり

NHKスペシャル人体で紹介されたエクソーム。

 

体内の信号物質は単純に体液に溶け込んで全身に広がるだけではなく、微小な袋であるエクソームに包まれ複数の信号物質のカクテルとして初めて意味のある信号となることがあり、またエクソームの表面には特定の組織や細胞にとり込まれやすくなる宛名物質がついていることもあります。

 

体の中は非常に複雑です。そこへ特定の物質を投与すれば薬になると思ってやってみるわけですが、なかなか思っているようにはいかないことが多いのです。 理由の一つが体内は何重にも膜や粘液、もっと硬い殻のようなものなどで仕切られ、目をつぶって薬を投与しても予想された通りの反応が起こらないわけです。

 

たとえばカルシウムイオンはどこにでもあります。ところが筋肉組織を満たす液にはほとんどカルシウムがみられません。小さな包みに吸い込まれているのです。そこへ神経が電気刺激を加えると数十万分の1秒の速さでパッと膜が緩みカルシウムイオンが飛び出します。これ学生の時に実験でやってみたのですがまさに目にもとまらぬ速さです。 で、筋肉の方はカルシウムイオンさえくれば収縮できるという状態で待機しています。 そこへ待ち人あらわれパッと筋肉が収縮するのですがもうカルシウムイオンは再び元の包みに吸い込まれています。

 

大きな腫瘍が一度に壊死を起こすと内部のカリウムイオンが飛び出し、心筋が収縮できなくなり心停止に至りますが、こうしたシンプルな物質が時と場合と所と濃度や他の物質との組み合わせなどにより、実に複雑で多様な機能を果たしています。

 

従来、医薬品の開発においては血液中の薬剤濃度の変化を重視する考え方が中心でしたが、微小カプセルに薬物を包む試みはマイナーな扱いを受けてきました。今後はまず生体内のエクソームの挙動に関するビッグデータを集積し、再度、従来から知られる信号物質の再活用を目指す方向へ進んでいくでしょう。

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